8月 前編 「文殊山ゆかりの神仏」
気軽にハイキングを楽しめる里山、文殊山。
とても身近な山ですが、
じつは、仏教王国福井にまつわる、ヒミツがたくさんあるんです。
今回は、そんな文殊山の歴史を、
福井市郷土歴史博物館の学芸員、藤川明宏さんとお伝えしていきます。
文殊山は、泰澄太子が開いた越前五山の一つに数えられる霊山。
周辺には、数多くの密教寺院が栄えていたと言われています。
中でも、文殊山信仰の拠点であったのが、真言宗のお寺、楞厳寺(りょうごんじ)。
山頂にある本堂の管理もされているという、徳毛住職にお願いして、
川島さんと一緒に文殊山に登っていただきました。
文殊登山見どころのひとつ、小文殊。
小文殊室堂の観音様は、1月1日のみご開帳され、お参りすることができます。
お正月の文殊登山は、毎年大人気で、たくさんの方がお参りするそうですよ。
2020年に新しく再建された大文殊の本堂。
最近では、山頂から4000年前の縄文土器の破片が見つかったり、
東西南北、四方を守る神の石の存在が指摘されるなど、まだまだ謎が多い場所なんです。
みなさんも、そんな新たな視点で、文殊登山を楽しんでみてはいかがですか?
福井市立郷土歴史博物館では、
9月3日まで特別企画「文殊山ゆかりの神仏」を開催しています。
http://www.history.museum.city.fukui.fukui.jp/
楞厳寺の仏像や、文殊山周辺の神社に祀られる神像・仏像について解説していただきました。
普段はなかなか見ることができない、数多くの文殊山ゆかりの仏像が展示されています。
この機会にぜひ、信仰の山としての文殊山に触れてみてください。